kufsnkkの日記

NKKメンバーがお届けする、日本語教師の日々をつづったブログです。

【連載】第19回 日本で日本語教師 袴田麻里先生(静岡大学)

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毎年5月に行われている大学の駅伝大会で(前列の緑のチェックシャツが袴田先生)


今回は外国語学英米語学科卒業された、袴田麻里先生です。

現在は、静岡大学国際連携推進機構の浜松キャンパスに勤務されています。

それでは、よろしくお願い致します。

 

 

 京都外大3回生の時に、日本語教師という仕事を知りました。いろいろ調べてみて
日本語教育能力検定試験に合格するのが早道らしい、経験を積むなら海外青年協力
隊がいいようだと判断し、この2つの実現に向けて動き始めました。大学を卒業して
から1年後、海外青年協力隊員としてスリランカで2年間日本語を教えましたが、日
本語教育を専攻していなかったため、すぐ壁にぶち当たりました。そこで、帰国後、
企業でスリランカ人研修生のお世話をしながら進学資金を作り、南山大学の大学院へ
進学し日本語教育を学びました。院在籍中も修了してからも複数の機関で非常勤講師
をしていたのですが、お隣の名大の研究会にも参加させてもらっていました。その時
に、知り合ったのが静岡大学で非常勤をしていらっしゃった先生で、同じ静岡出身と
いうことで色々と教えていただく中に、静大で非常勤募集が出ているという情報もあ
りました。ご紹介をいただき静大で2コマ担当していた半年後、今度は常勤教員の募
集が出て、応募したところ運よく採用、今に至ります。
 現在は、私を含め2名の日本語教員で、ゼロ初級から上級レベルまで留学生のため
の日本語科目・コース(前期は約15コマ、後期は35コマ)のコーディネートと授業担当
をしています。非常勤の先生方は10名ほどです。日本語教育と並行して、留学生の生
活・就学支援、日本人との交流促進も行っています。学習者が日本で何をしても、日
本語学習と関係があります。教室外の活動に学習者がどのぐらい巻き込まれるかで日
本語運用力の伸びが変わると思うので、まずは私が積極的に日本語教育以外の事柄に
巻き込まれるようにしています。
 私は日本語教師以外の職に就かずに今に至るのですが、研究者を目指すのでなけれ
ば、ぜひ「寄り道日本語教師」の道も考えてもらいたいなあと思います。

 

 

日本語教育以外の事柄に巻き込まれるようにしている」というお言葉、とても共感しました。教室内にとどまらず、教室外での学習者との交流も、日本語運用力を伸ばす為に必要なのですね。

袴田先生、貴重なお話をありがとうございました。