kufsnkkの日記

NKKメンバーがお届けする、日本語教師の日々をつづったブログです。

【連載】第21回 日本で日本語教師 髙垣茜さん

【自己紹介】

みなさま、はじめまして。2013年度卒業の髙垣茜と申します。大学卒業後から現在まで、和歌山にある日本語学校で専任教員として勤めており、この春で7年目となります。

今年度は、中級前半クラスと中級後半クラスの担任をしていました。授業では総合日本語で『中級から学ぶ日本語』、文法『TRY!N3』を指導していました。平均週に4コマ(1コマ50分×4時間/日)の授業数です。

 

 【現職に至った経緯】

 大学在学中、就職活動をしていた頃は、日本語教師になるか一般企業に就職するかとても悩んでおり、日本語教師だけではなく、一般企業でも就職活動をしていました。

当時、私の周りでは新卒ですぐに国内の専任教師になっている人がいませんでした。国内で専任教員を希望する場合は、最低でも2年海外での教授経験があるか、3年以上の国内非常勤講師の経験があるかなどの条件があり、卒業後すぐに国内で働きたい私にとっては、かなり厳しい条件でした。また、一般企業の就職活動とは違い、日本語学校の求人情報が少ないことや、求人時期も様々で即採用を求めている学校が多く、就職活動にかなり苦戦していました。

 4年次の秋以降になると、周りのほとんどが内定をもらっており、焦っていた私がキャリアサポートセンターで企業探しをしていたところ、現在勤めている学校で4月採用の専門教員を募集しているという求人情報を見つけ、応募し採用に至りました。

 

【在校生へのメッセージ】

私は、運よく自分の希望通りに事が運びましたが、私のように卒業後すぐに日本語教師として働くか、就職活動がうまくいくかで悩んでいる方もいると思います。私が、現在教案作りや授業に入って日々考えさせられていることは、『自分の社会経験の少なさ』です。私は、現在の職場、しかも特殊な(閉鎖的な)学校でしか働いたことがないので、企業などで働いてから日本語教師になっている方と比べると、何かにつけて知識の深さや経験の数が足りないと痛感しています。教壇に立つには、日本語の知識や教え方の技術だけではなく、人として豊かな経験があることがとても大切だと思います。ですから、私は日本語教師になるのは、すぐじゃなくても全く問題ない、自分の経験全てが授業に役に立つということを、就職活動中のみなさまにお伝えしたいです。

 

【NKKの皆様へ】

 今回、ブログの記事を書かせていただいたのは、昨年日本語教育学会で実施された日本語教師中堅研修の中で、会長の安達様と出会ったのがきっかけでした。普段は、なかなか他の日本語教育関係者の方とも知り合う機会が少ないので、このようなヨコのつながりが持てたこと、大変うれしく思います。今後も、このようなつながりを広げていきたいと思いますので、みなさまどうぞ、よろしくお願いいたします。

 

髙垣さんから在校生へのメッセージ、進路に迷っている学生にとっては、とても励みになるものではないでしょうか。

NKKでは今後も、在校生や卒業生、そして日本語教育に関心がある人との繋がりを大切にしていきたいと思っています。

少しでも気になった方は、交流会(今後しばらくはZOOM予定)から気軽に参加してみてください。

髙垣さん、どうもありがとうございました。