【連載】第9回 (インタービュー)海外で日本語教師 影浦亮平さん(エクアドル)
ご無沙汰しております。広報の友野です。
相変わらずアメリカのユタ州の大学で教えています。今回は初挑戦、インタビュー形式で『海外で日本語教師』をお届けします。
インタビューさせていただいたのは同じくNKKの影浦さん。遠いエクアドルからFacebookのメッセンジャー機能を使いお話ししてくださいました。ではどうぞ!
友野:一緒にNKKで活動していますが、まだお会いしたことは・・・
影浦:ないですね(笑)
友野:ですよね。では、ご自身についてちょっとお聞きします!京大のご出身だそうですが。
影浦:そうです。学部から哲学を勉強していまして、大学卒業後、ドイツのストラスブール大学で、修士も博士も哲学でとりました。
友野:(日本語教育に哲学者!?)あの、日本語教育はどういった経緯で。
影浦:はは、ストラスブールにいる時に、大学で日本語を教えるアルバイトを紹介してもらって。お金が必要でしたからね、教えることになったんです。
友野:なるほど。では、今教えているクエンカ大学のことについてですが、大学のHPを見たんですが、スペイン語で書いてあったので全然わからなくて。
影浦:クエンカは総合大学で、日本語プログラムは外国語学科の中に入っています。先生は私1人で、学生は実際に来るのは(登録数は多い)初級が7、8人、中級が5人くらいでしょうか。
友野:先生が1人ですか!
影浦:はい、なので日本語を普通に話すのは実は久しぶりで(笑)
友野:あ~。日本人はいないんですか。
影浦:留学生が1人いました。日本企業も来てはいますが少ないんです。
友野:学習者が実際に日本語を使う環境が少ないのは海外の日本語教育現場の共通の悩みですね。しかし、そんなに少ないとモチベーションは・・・
影浦:そうなんですよ。そして中級までしかクラスがありませんから、続けて勉強して留学したいという学生もいるのですが、難しいです。日本語のクラスを増やしたいという話はあるんですよ?でもね、来てもいいという先生はなかなか・・・
友野:クエンカって世界遺産の町ですよね。私は行きたいですよ(世界遺産好きです)!治安や生活面で困ることなどは?
影浦:僕ね、日本食がなくても平気なんです(笑)一応寿司屋さんとかはあるんですよ。
(影浦さんのFacebookから拝借:tamalという料理)
友野:はは、海外が長いですもんね。言語の問題は?
影浦:スペイン語はできませんでしたが、ここの大学はスペイン語の授業を受けさせてくれるんです。だから、ここにいるだけで(CEFRの)C1レベルにはなります。
友野:それはいいですね!(C1ってすごい!)
影浦:そして哲学を勉強していたのでドイツ語はできますから、英語も義務教育で受けていますし。それにスペイン語はそんなに遠くないんです。
友野:(食事も言語も困らないなんて質問することないじゃないか!!)でも、困ることとかありますよね!
影浦:そうですね、僕、パスタが好きなんですが、ここは標高が高いので(2500mくらい)沸点が低くて茹でても麺がかたいんです。
友野:そうですか・・・
影浦:そして、山なので天気が変わりやすいんですよ。クエンカの女性と天気は同じだって喩えられるくらい。
友野:はい、ありがとうございました。ぜひ、夏休みにお会いしましょう。
(同じくFacebookから拝借:プレゼンでドラゴンボールについて熱弁をふるう影浦さん・・・)
お話するまでは真面目で(きっととても真面目な方です)、ちょっと気難しい方なのかと思っていましたが、やはり、エクアドルまで行き一人で日本語を教えているというのはただ者ではありません。そして、何事もやってみれば、行ってみれば意外となんとかなる、というのを確認できた気がします。みなさん、案ずるより行くが易し。
ちなみに影浦さんは今月お仕事を終え今日本に向かう飛行機の中、だと思われます。
今後のご活躍が楽しみです。ありがとうございました!